介護認定審査会のペーパーレス化を促進
介護認定審査会のペーパーレス化を促進
介護認定審査会をオンライン形式で開催するとともに、審査委員への事前資料の郵送配布を廃止しSmartDiscussionで電子配布する運用をされています。
導入背景
兵庫県姫路市は人口約52万人の中核都市で、市民サービスの充実、地域特性を生かした個性豊かなまちづくり、さらに魅力ある「ひめじ」を目指しています。
当市では、介護認定審査資料の電子化およびオンライン上で共有できるシステムを導入することにより、審査委員の利便性の向上を図るとともに、資料印刷費や郵送費等のコスト削減の実現し、より安定的な審査会の運営体制を構築することを目指していました。Web会議やスケジュール管理に関するシステムを順次導入し、『審査会資料の電子化』についてはキッセイコムテックのペーパーレス会議システムSmartDiscussionを採用しました。
プロポーザル方式により提案書と実機デモンストレーションにより製品選定を行いましたが、システム構成としてサーバーシステムは当市が望むオンプレミス型で構築できること、審査委員の資料閲覧はWindows端末(専用アプリ、Webブラウザ両対応)やiPad等、異なるデバイスを使用しても運用に支障がないこと、そして何よりもシステム全般の操作性がシンプルだったことからSmartDiscussionを採用しました。
SmartDiscussion導入後の審査会
〜資料準備の手間大幅を実現〜
当市の介護認定審査会では、1回あたり約40人分の審査を行います。
ペーパーレス会議システムの導入により、従来の紙印刷がPDFファイルをドラッグ&ドロップするだけでシステムに登録できるようになったため、紙資料の大幅削減を実現しました。審査委員に事前郵送していた審査会資料も、オンライン上で閲覧できるようになったため郵送に係る業務時間の削減にも貢献しています。
また、従来は審査会終了後に紙資料は回収し廃棄することになっていました。紙廃棄もなくなるためSDGsへの貢献という側面としても導入効果は高いと感じています。
<導入効果>
・従来の紙印刷量(審査会1回あたり)
A4用紙 約800枚 ・従来の準備時間
印刷時間+発送処理=約1時間
・導入効果(月間の審査会開催にかかる印刷・準備時間の削減)
紙印刷量:▲56,000枚/月
※800枚×70回(審査会は複数グループで実施。月に約70回開催しています)
準備時間:▲70時間/月
※1時間×70回
~オンライン形式で審査会を行う体制が整った~
資料を電子閲覧できるようになったことで、審査委員の負担も軽減されました。
従来、審査会は対面方式で開催していましたが、会場への移動時間が審査委員への負担になっていました。
コロナ渦により環境が大きく変動するなかで、いち早くWeb会議システムを導入し非対面で会議運営は可能となっていましたが審査会資料が紙のままだと郵送リードタイムがかかる点や、大量の紙を廃棄のために返送するといった審査委員の負担は変わりません。SmartDiscussionで資料の電子閲覧ができるようになったことで初めてオンライン形式で審査会を行う体制が整ったと考えています。
今後のSmartDiscussionに期待すること
システム導入に際し、当然ながら従来の紙資料を好まれる審査審査もおられ、ペーパーレス会議システムの利用に慣れるまでの困難さは避けて通れません。しかし、キッセイコムテックはサポートが充実していて、審査委員からの問い合わせの中で私たちでは解決が困難なものでも、大小問わず迅速に対応いただいており安心感をもって運用することができています。 システム面では、Webブラウザの資料閲覧で表示スピードに時間がかかっていましたが、アップデートにより表示速度が短縮されるなど随時システムの改善が図られています。今後は、より快適に審査会資料を閲覧するために、例えば百ページを超える資料を審査対象者ごとに自動分割したり、資料内に自動で目次設定をしたりする機能が付くといいなと考えています。75歳以上人口の増加に伴い、中長期的に要介護認定に係る事務負担の増加が見込まれるなかで、ペーパーレス会議システムの導入意義はより高まってくると感じていますので、更なる機能・操作性改善に期待しています。