検討から半年でスピード導入。会議の効率化を実現
働き方改革をテーマに業務改善を推進
令和3年4月に設置したスマート行政推進課の取り組みとしてSmartDiscussionをご導入。 部局長会議、予算説明会、定例会議でシステムを利用いただき、紙削減の効果をあげられています。
導入背景
愛媛県は、 2021年(令和3年)3月に策定された「愛媛県デジタル総合戦略」に基づき、行政のデジタル転換を進めるための具体的な取り組みの一環として同年4月に「スマート行政推進課」を設置しました。DXを推進するにあたり、スマート行政推進課ではペーパーレス化に着目しており、その1つのテーマに「会議資料のペーパーレス化」がありました。庁舎内で開催される様々な定例会議では、大量に紙を印刷使用し、またこれに携わる職員の準備の手間も掛かります。ペーパーレス化は単なるコスト削減のみにとどまらず、職員の働きやすさや生産性向上にも貢献します。これをDXにより改善することができれば大きな成果を得られると考えました。会議のペーパーレス化をデジタル行政の重要な一歩として位置づけ、各社のペーパーレス会議システムを調査し導入検討を始めました。
選定のポイント
庁舎内で行われる会議のペーパーレス化ということで、製品はLGWAN環境で使用できなければなりません。各社のペーパーレス会議システムを調査したところ、キッセイコムテックのSmartDiscussionはLGWAN‐ASPに対応していることや、利用端末の種類と会議機能が優れていることがわかりました。SmartDiscussionはiPadとWindows端末の両方で専用アプリがありどちらも機能差がなく使用でき、もともと愛媛県ではペーパーレス会議システムの利用端末はWindowsパソコンを予定していたのでSmartDiscussionが県の考える運用にマッチしていると考えました。
また、製品デモや無料トライアルを通じて高評価だったのは、SmartDiscussionの会議機能です。会議中に発表者が表示する資料やメモ書き・ポインター操作などの様々な動きが参加者画面に連動表示することができるため、大量ページにおよぶ会議資料も的確に会議参加者に共有することができそうだと感じました。さらに、参加者側には発表者画面と参加者の任意資料を表示できる2画面機能など、魅力的な会議機能を有していました。
この製品なら会議のペーパーレス化に寄与できると考え、SmartDiscussionを導入することにしました。通常であれば予算要求を経て次年度当初予算で導入するものですが、検討開始した令和3年4月からわずか半年後、同年 9月議会の補正予算で承認され、2022年(令和4年)1月から運用開始となりました。
導入効果
~画面同期で効率の良い会議を実現~
現在、SmartDiscussionの利用は、主に部局長会議や予算説明会といった部長級以上の職員が出席する会議と、職員が参加する定例会議で活用し、いずれも会議中の画面同期機能で高い評価を得ています。会議中の発表者の確認している資料を参加者も同時に閲覧できるため、資料中の重要事項を漏れなく確認したり、議論のポイントを的確に共有することができます。
~事務負担が大幅に減少~
システム導入前、会議では各部署から資料を集約してから印刷・製本・配布を行い、その後に修正による差し替えが生じれば同じ作業を行う必要がありました。システム導入後は、印刷・製本は無くなりましたし、差し替えがあっても資料をアップロードするだけで完了するので事務負担が大幅に減少しました。庁舎内で行われる会議では年間26万枚以上の紙削減に成功しペーパーレス化を促進することができています。
今後について
~貸出端末から普段業務のパソコンへ~
システム導入当初、SmartDiscussionの利用端末はスマート行政推進課が保有する「貸出用パソコン」でした。SmartDiscussionの利用希望者に対し、都度端末を貸出、返却してもらう運用です。これだけでもペーパーレス化の一定効果は得ることができますが、会議以外の時間帯(貸出端末が手元にない時間)は資料を確認することができません。会議中はもちろんのこと、いつでも資料閲覧やメモ書きをすることや過去の資料を確認することを考えると、普段業務で使うパソコンでSmartDiscussionを使えることが理想的です。
業務用パソコンの更新のタイミングもあり、令和6年以降、部局長会議に出席する部長級職員には普段業務のパソコンにSmartDiscussionアプリを入れていつでも資料を確認できるよう運用を見直しました。画面を分割した2つの資料の比較表示、豊富な検索機能など、会議以外の利用シーンでも便利な機能があると伺っているので、さらにSmartDiscussionを活用できたらと思っています。